トランプタワーは、カードを積み重ねて作り上げる精巧な建造物であり、その技術と根気強さは多くの人々を魅了します。ギネス記録には、このトランプタワーに関する複数の記録が認定されており、その驚くべき偉業の数々が記録されています。この記事では、トランプタワーのギネス記録をはじめ、トランプにまつわる様々な世界記録や、世界一と称されるトランプについて詳しくご紹介します。
トランプタワーのギネス記録
トランプタワーに関するギネス世界記録は、ただ単に「最も高い」だけではなく、使用したカードの枚数や、特定の条件下での挑戦など、多岐にわたります。その中でも特に有名な記録をいくつかご紹介します。
史上最も高いトランプタワー
トランプタワーのギネス記録保持者として最も有名なのは、ブライアン・バーグ氏です。彼は、建築家としての知識を活かしてトランプタワーを積み上げるプロフェッショナルであり、「カード・スタッキング」の分野で数々の記録を打ち立てています。
さらにギネス記録の更新
2007年には、高さ約7.7メートル、トランプ約1,765組(約91,780枚)を使って131階建てのタワーをベルリンで建設し、「史上最も高いトランプタワー」としてギネス記録に認定されました。この記録は、彼が1999年に達成した記録をさらに更新したもので、その構築には2週間半もの時間がかかったとされています。彼は接着剤やテープ、その他の補助具を一切使わずに、カードの重さと摩擦力だけでこの巨大な建造物を完成させています。
最大のトランプ建造物
ブライアン・バーグ氏は、高さだけでなく「最大のトランプ建造物」でもギネス記録を保持しています。2010年には、マカオで約22万枚のトランプを使用し、ベネチアン・マカオ・リゾート・ホテルを模した巨大なトランプ建造物を完成させました。この記録は、トランプタワーというよりも、カードで作り上げた芸術作品と呼ぶにふさわしいもので、その規模と緻密さにはただただ驚くばかりです。このプロジェクトは、トランプの可能性を世界に示し、多くの人々に感動を与えました。
特殊な条件下でのトランプタワー
ギネス記録には、ユニークな条件下でのトランプタワーの記録もあります。たとえば、LGエレクトロニクス社のプロモーションの一環として、ブライアン・バーグ氏が「回転する洗濯機の上で最も高いトランプタワー」に挑戦しました。振動の少ない洗濯機の性能を証明するため、彼は回転している洗濯機の上でトランプを積み上げ、12時間で高さ3.3メートル、48段のタワーを見事に完成させました。この記録もギネス記録に認定されており、彼の卓越した技術と、チャレンジ精神を象徴する記録として語り継がれています。
その他のトランプに関する世界記録
トランプタワー以外にも、トランプにまつわる様々な世界記録が存在します。
最速のトランプシャッフル
1組のトランプ(52枚)を最も速くシャッフルする記録です。2008年には、モンゴルのB. シジル・エルデネ氏がわずか14秒でシャッフルを完了し、ギネス記録を更新しました。これは、単に手先が器用なだけでなく、カードを扱う技術とスピードが極限まで高められた結果と言えるでしょう。
世界一高額なトランプ
2020年時点で、最も高額なトランプは「ジェリーズナゲット」とされています。1970年代に製造されたこのトランプは、製造元が販売を停止したことや、一部のマジシャンが買い占めたことなどから、希少価値が高まり、本物は18万円を超える価格で取引されることもあります。その洗練されたデザインと最高の品質が、今もなお多くの愛好家から支持されています。
トランプの『世界一』
ギネス記録には認定されていたり、されていないものの、トランプの世界にはユニークで「世界一」と称されるトランプが数多く存在します。
世界で最も古いトランプ
トランプの起源については諸説ありますが、現在、ヨーロッパで最も古い現存するトランプのフルセットは、15世紀後半に作られた**「フレミッシュ・ハンティング・デッキ」**とされています。このトランプは、現代のものとは異なる独特なスートと絵柄を持っており、当時の文化やデザインを知る貴重な資料となっています。
世界で最も大きなトランプ
オハイオ州のトランプ製造会社「U.S.プレイング・カード社」が製造した巨大なトランプがあります。一般的なトランプの約100倍のサイズで、1枚のカードのサイズは縦約60センチ、横約40センチにもなります。イベントやディスプレイ用として使われることが多く、その迫力は見る者を圧倒します。
世界で最も小さいトランプ
ギネス記録に認定された、世界で最も小さいトランプもあります。縦約1センチ、横約7ミリという驚くべきサイズで、通常のトランプの約100分の1の大きさです。これらは非常に精密に作られており、実際にゲームをすることも可能です。
世界で最も売れたトランプ
世界で最も売れたトランプは、アメリカのカード製造会社U.S.プレイング・カード社が製造する「バイスクル(Bicycle)」とされています。その歴史は古く、1885年に製造が開始されて以来、1世紀以上にわたって世界中で愛され続けています。マジックやカードゲームなど、幅広い用途で使用される品質の高さと、コストパフォーマンスの良さが人気の秘訣です。特にマジシャンやカード愛好家にとって、バイスクルトランプは欠かせない存在となっています。
世界で最も変わったトランプ
トランプには、多種多様なデザインやテーマを持つものが存在しますが、中でもユニークなのが「世界で最も変わったトランプ」です。例えば、カードが透明なプラスチック製で、重ねて絵柄を合わせるパズルのようなトランプや、カードの形が円形や五角形のもの、あるいはカードの素材が木や金属でできているものなど、その種類は多岐にわたります。これらのトランプは、単にゲームをするだけでなく、コレクションアイテムとしても人気を集めています。
まとめ
トランプは、世界中で親しまれているシンプルなカードですが、その奥深さと可能性は無限大です。トランプタワーのように芸術的な建造物を作り上げることから、カードの起源や歴史をたどることまで、様々な楽しみ方があります。今回ご紹介したギネス記録や世界一〇〇なトランプの数々が、あなたのトランプへの興味をさらに深めるきっかけになれば幸いです。